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日出学園ICT化への取り組み

日出学園 ICT化への取り組み

インターネットから知りたい情報・知識を得る。パソコンやタブレット端末を使って、レポートをまとめる。アプリケーションソフトを活用してイラストを描いたり、映像編集をして配信する。SNSを通じて友だちとコミュニケーションを深めるーー。
私たちの生活にもはや欠かすことができない「ICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)」は、教育界においても小・中学生へ1人1台PCを配備するGIGAスクール構想やプログラミング教育の必修化に代表されるように、まさに日進月歩の勢いでICTの活用が進んでいます。
日出学園ではそうした「学び」のICT化の潮流に乗り遅れることなく、むしろ一歩先を見据えた視点から、全学に渡ってのICT推進構想を掲げ、その普及・実践に努めています。

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日出学園ICT Plan コンセプト

日出学園の情報化ポリシーは《ICT「で」学ぶのではなく、 ICT「を」学ぶ》というもの。パソコンやタブレット端末、電子黒板等のツールを教育現場で活用することがICT教育ではなく、ICTについて学び、知ること。ICTを知ることでヒトそのもの、自分の生き方をも見つめ直していく。それが日出学園のICT教育です。
そして、さまざまな情報が溢れる現代において、情報を正しく読み解き、効果的に発信できる能力が求められる今、児童・生徒が正しく、健全にICTを活用するよう、全学で情報リテラシー教育にも力を注いでいます。
ICTは試行錯誤の連続。着地点などありません。しかし、試行錯誤を繰り返しながらも、日出学園の進む先のイメージは「ICTが見えない学校」です。水や空気の存在のように、ICTによる恩恵がごく当たり前に「学び」に生かされている姿こそ、日出学園が目指すICTスクールなのです。

日出学園ICT Plan ロードマップ

ICTを教育の現場に活用するためには、タブレットやパソコンなどの情報機器端末の配備に加え、もっと大事なことは、土台となる環境を整えること。日出学園では、ICT推進の第一歩として2018年から19年にかけて無線環境の強化を実施しており、学内のどこからでもWi-Fiに接続できる環境が整っています。
 クラウド環境の整備としては、2017年よりGoogle for Educationの全学での運用を開始しており、教職員・生徒へとアカウントを配布しています。これにより、生徒一人ひとりが「日出ドメイン」のGoogleアカウントを持ち、皆がGmailやGoogleドライブ、Classroomなどを利用できます。
 2019年度からは、小学校では授業支援クラウド「ロイロノートスクール」、中高では教育プラットフォーム「Classi」を導入。学校―家庭、教員―生徒間のコミュニケーションや、生徒の学びの軌跡の蓄積が可能になりました。
 また、図書館に隣接していた小学校、中学・高等学校のメディアルームを、図書館・メディアルーム含めて「メディアセンター」として拡充し、書籍は雑誌、あるいはパソコンから自由に情報にアクセスできるよう、設計・改修を進めています。
児童・生徒の端末についても、従来からのPC端末をデスクトップ型からノート型パソコンへ入れ替えたほか、iPadを小・中高各10台と全学で40台、ChromeBookを中高で45台導入し、メディアルームでの情報の授業のみならず、教室で行われるさまざまな科目でも情報端末の活用が可能になるなど、活動場所を問わない運用が行われています。
 

ICTロードマップ

自粛要請による学校休業中でのリモート学習

新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年2月27日から6月1日の本格再開まで休業を余儀なくされた日出学園ですが、その間、幼稚園、小学校、中学校・高等学校ともに「学びを止めない!」を旗印に、PCやスマホなどを使ったリモート学習や教科書・教材のご家庭への送付など、多様な手段を通じて保護者や子どもたちのコミュニケーションを絶やすことなく実践してきました。それがスムーズに実現できたのも、日出学園全体で取り組んできたICT化が、“コロナ危機”においても功を奏す結果となりました。

【幼稚園】

日出学園幼稚園の保育の特徴は「自由保育」。遊びを中心とした幼稚園生活の中で、広い砂場の園庭を走り回ったり、自由に遊びを楽しむ中で、主体的な学習態度を身につけ、責任感を芽生えさせ、好奇心や集中力を養うことに主眼が置かれています。そのため、幼稚園が休業を余儀なくされ、楽しいはずの幼稚園生活が中断されてしまっても、再開が待ち遠しくなるよう、ご家庭に幼稚園教諭が制作した動画を配信したり、保護者と一緒に取り組むことができる「ワーク(課題)」を送付し、保育を遅らせることなく、園児やご家庭との密接なコミュニケーション確保に努めました。
4月から入園し、幼稚園生活に不安と期待を膨らませていた年少クラスでは、担任の先生が、「幼稚園は楽しいところ」を子どもたちに想起させるために、歌を歌ったり、ダンスをしたり、絵本の読み聞かせといったオンデマンド映像を制作・配信しました。
年中クラスはそれまで1年間かけて習慣化してきたことを忘れさせないよう、手洗いの仕方の動画やエプロンを着る・脱ぐ・たたむなどの動画を配信し、習慣の定着化を図りました。
小学校への就学準備に入る年長クラスの場合、通常の保育では「学校ごっこ」という1日5分程度の時間を設けて、正しい鉛筆の持ち方で平仮名を書いたり、授業を受ける時の正しい姿勢の保ち方などを指導しています。今回のコロナ休園期間中でも、そうした就学準備のプログラムに遅れが出ないよう、「学校ごっこ」をワークとしてご家庭に配布。保護者の方にご協力いただきながらそのワークをご家庭でしていただくためのポイントを示し、実践していただきました。
 

【小学校】

日出学園小学校では臨時休業中、児童がストレスや不安を抱えることが懸念され、「児童と学校や教員との心のつながりをどのように保つか」また、「学びを止めないよう、どのような工夫をするか」が求められました。そうしたことへの対策として「ロイロノートスクール」というアプリケーションを利用することにしました。このアプリはご家庭にあるパソコンやタブレット端末、保護者の方のスマートフォンでも使えるため、4月当初は70%だった参加率も5月にはほぼ100%利用していただくことができました。
 ロイロノートの利用にあたっては、全教員に対してロイロノートの操作研修会を開催。互いにアイデアを出し合ったり実践報告を行う中で、教員のICTスキルは飛躍的に伸び、各学年や教科ごとにリモート授業の進め方や配信動画の制作でも工夫を重ねて、自粛生活を強いられている児童たちが少しでも画面での授業を楽しんでもらえるリモート授業を推し進めました。
まだ一度も学校に登校できていない新1年生には、担任教員、学年担当教員の自己紹介を動画で配信しました。5月から始まったZOOMでの朝のクラス会では、久々に友だちに会えた喜びが画面いっぱいにあふれていました。
理科では全学年に向け、身近にある素材で自然科学の面白さが体験できる「おうちでじっけん」という動画を制作・配信したり、音楽では自宅でメロディオンやリコーダー演奏の様子を動画にしてそれを提出してもらい、個別に指導するなど、きめ細かなリモート授業を展開することができました。
 

小学校_4年生

小学校_低学年

【中学校・高等学校】

4月に緊急事態宣言が発令され、感染拡大防止のため、すでに学校休業が行われていた日出学園では、さらにそれが長引くことを想定し、リモート学習を開始しました。日出学園中学校・高等学校ではリモート学習の共通ポリシーを「生徒の生活習慣の確立」と定め、ZOOM等による朝のショートホームルームを行いました。新たに入学した中学1年生、高校1年生は、ZOOMを通じて自己紹介やゲームを実施。生徒からは「学校に行く前に友だちと会話ができて不安がなくなった」「毎朝みんなとゲームをするのが楽しみになった」など前向きな反応を得ることができました。
リモート授業では授業時間割を設定し、オンライン授業、動画配信、自習の時間などを組み合わせながら、通常の授業と比較しても学習効果が得られるような学習コンテンツや時間割を工夫しました。
例えば、英語の授業では普段の授業の何が動画で代用できて、何ができないのか考え、教科書の導入・リスニング練習をまとめた10分程度の動画を配信し、生徒がそれを視聴した後に、音読を中心にポイントの確認をする15分程度のオンライン授業(ZOOM)をクラス毎に行いました。そして、教科書本文や復習プリントの答えの解説は、理解を定着させるために、繰り返し視聴できるオンデマンド動画の配信としました。
音楽などの実技科目では、オンラインによる創作(作曲)活動の授業動画を配信し、その後、ZOOMを利用して作品の添削を行いました。同じく実技科目の体育では、体育専任教員がダンスの授業で簡単なステップから少し難しい振り付けまでを映像に収録し配信。全生徒が繰り返し観ながら取り組みやすいように工夫しました。また、トレーニング動画では体幹運動や腹筋・スクワットなど気を付けてほしいポイントをしっかり説明したうえで、音楽に合わせて部屋の中で器具を使わず取り組めるものを紹介しました。
授業だけでなく、お昼時間には生徒たちがオンライン上に集まり、「リモート昼食」しながら、おしゃべりを楽しむ姿も見受けられました。
ともするとコロナの不安がよぎる休業期間中、学びの生活習慣の確保とともに、少しでも学習効果が得られる学習コンテンツを開発し、それを使って授業を実施しながら、教員と生徒、あるいは生徒同士のコミュニケーションを通じて心の安定が得られる、そんなリモート授業の日々が展開されました。
 

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