2018年11月01日

江戸川区議会議員の神尾てるあきさんをお招きして、学習クラブ「コミュニケーション・ディベート」を開催しました。
(「コミュニケーション・ディベート」については、こちらの朝日新聞DIALOGの記事をご覧ください。)

参加者は、日出学園高校の生徒たちと卒業生、教員、神尾さん。そして今回は、POTETO より野田雅満さん、古野香織さん、鈴木詩織さんにも参加していただきました。
(POTETO については https://poteto.media/

今回のテーマは「政治参加の第一歩」。
神尾さんから、江戸川区が実際に抱えている問題について教えていただき、それについて考えていきました。

 

 

参加者には、下の文書を前もって配布し、自分の意見を考えた上でコミュニケーション・ディベートしました。
「地方自治は民主主義の学校である」という、イギリスの政治家ジェームズ・ブライスの言葉があります。
江戸川区の問題を通してコミュニケーション・ディベートしたことは、まさに政治を学ぶには適したものだったと思います。

高校生・大学生を筆頭にすべての参加者が多様な意見を交わし、今回は3時間近くの長丁場になりました。POTETO の野田さんからは「頭が疲れました。でもすがすがしい疲れです。」といった感想をいただきました。

神尾さん、野田さん、古野さん、鈴木さんありがとうございました。

 

これからも、さまざまなテーマで「コミュニケーション・ディベート」していきます!

 

————————— 以下配布文書 ——————————

 

テーマ:「政治参加の第一歩」

 

昨年の神尾さんとのコミュニケーション・ディベートでは、高校生のSさんが、自分の家の周りで大雨が降るとたびたび冠水して困っていることを訴え、神尾さんがそれに応えていたことが印象に残っています。

私(佐久間)がそのときに思ったのは、政治は万人の幸福のためにあるもので、だとすればこういった身近にある、人々が困っていることについて考えることが政治参加なのではないかということです。

国会や国際的な政治は、これを国や世界の範囲に広げていった先にあるものだと考えました。

これに関連して、社会学者の橋爪大三郎が著書『政治の哲学』(ちくま新書)の中に書いている文を引用しておきます。

 

政治はあまり、身近なものではありません。

「政治家」という、政治を職業にする人びとは、ごくひと握りです。

それ以外の人びとは、ふだん、政治とまあ無関係に暮らしています。政治のことは、テレビのニュースや新聞で知るぐらいで、政治に無関心でも生きていけます。ですから、改めて「政治」と聞くと、つい身構えてしまって、苦手意識が先に立ちます。

学校では、「政治は大事ですよ」と教わりました。憲法のこと、人権のこと、国民主権や三権分立や、国会の仕組みについても教わりました。

でも、あんまり印象に残っていません。なぜなら学校では、政治のほかにも、「歴史が大事ですよ」「数学が大事ですよ」「国語が大事ですよ」「英語が大事ですよ」「健康が大事ですよ」…と、大事なものがいろいろあるからです。それらに埋没してしまって、政治のどこがどう大事なのか、印象が薄いのです。

(中略)

でもやっぱり、政治は大事です。

それは、政治が、あなたの幸福の「質」を決めるからです。

誰だってみんな、幸福に生きていきたいと願っています。そのために、努力しています。仕事をがんばったり、家族に尽くしたり、人間関係に気を使ったり、夢にむかって貯金したりしているのです。

でも、自分の努力は大事ですが、社会の仕組みも大事ではないでしょうか。健康保険がなかったら、学校や、高速道路や、水道ガス電気や、住宅ローンや、失業保険や、…がなかったら、あなたの生活はかなりピンチにならないでしょうか。

こうしたものは、自分の努力(だけ)ではどうにもならない、社会の仕組みです。そしてその、社会の仕組みを支えているのが、政治なのです。

政治が失敗すると、あなたの幸福も、壊れてしまいかねません。

 

さて、今回は実際に江戸川区が抱えている問題から二つを取り上げて考えてみたいと思います。

 

1. 学校の校庭の砂ぼこりについて

 

1.学校のグラウンドの種類

砂、芝、クレー舗装、ゴムチップ舗装など。

 

2.江戸川区の学校グラウンド

クレー舗装が2校、それ以外は全て砂。

 

3.学校周辺住民からの苦情

グラウンドから飛んでくる砂ぼこりで家の前が砂だらけになる。洗濯物にも砂が付着して困る。

 

神尾さんの所感:学校周辺に住む以上、その程度のことは我慢すべき問題ではないか。砂は有害物質でもない。元気に遊ぶ子ども達の権利を守るべきではないか。砂ぼこりが出ないタイプのグラウンドも一部採用している学校がある。舗装費用や子ども達への影響がどのように出るのか検討してみたい。

 

佐久間による追補:神尾さんと打ち合わせをしている中で、神尾さんが火葬場の近くに住む方からの苦情を聞いているという話がありました。そこで私が思ったのは、この「学校の校庭の砂ぼこり」の問題は、公共施設の近くに住むことに対する意識も関係しているのではないかということです。

テーマからは広がってしまいますが、学校の近くに住むことによる問題が我慢できるとしたら、火葬場やゴミ処理施設や汚水処理場の近くだったらどうだろうか。市川市では新しく保育園を作ることに付近の住民が反対し、計画が撤回されたということもありました。

POTETOの野田さんから、この問題に関連してNIMBY(ニンビー)という言葉があることを教えていただきました。NIMBY=“Not In My Back Yard”(我が家の裏には御免)「施設の必要性は認めるが、自らの居住地域には建てないでくれ」と主張する住民たちや、その態度を指す言葉だそうです。

 

問1. 神尾さんにこの問題に関して知りたいことを質問してください。また、この問題に関する提案をしてください。

問2. 他の参加者の話に質問・意見・感想を述べてください。

 

2. 喫煙への規制について

 

1.規制の種類

(1)年齢による制限 → 満20歳未満の喫煙は禁止(未成年者喫煙禁止法)

(2)歩きタバコ・ポイ捨て → 各自治体の条例で規制

(3)受動喫煙防止 → 受動喫煙防止法2020年4月1日から適用

 

2.江戸川区の現状

(1)規制の経緯 → マナー違反 → 条例違反

(2)議会での議論 → 罰則規定の整備を議員提案で提出

 

3.喫煙への規制の是非

 

神尾さんの所感:私は喫煙者ではないし、むしろタバコの煙は嫌い。そんな私でさえ、現在の喫煙者への規制はやり過ぎであると感じる。政府にとってタバコは重要な財源のため、販売を推進している。その一方で、タバコを締め出す方向の規制を実施している。受動喫煙の防止は必要な措置であるが、それを進めるのであれば、タバコを吸える場所・機会も保障すべきではないか。

 

佐久間による追補:私が気になったのは、上の2(2)にあるように江戸川区で喫煙についての条例違反に対する罰則が検討されているということです。これは、学校の中にもあるルールと罰則の問題と同種の問題だと思いました。個人的には、参加する皆さんがこのことに罰則が必要だと考えるかどうかは非常に気になるところです。これに関連して、POTETOの野田さんが以下のネット記事を紹介してくれました。参考にしてください。

「タバコって「マナー」の問題?禁煙化に向けた条例・罰則って必要?」

https//yossense.com/smoking-manners/

 

問1. 神尾さんにこの問題に関して知りたいことを質問してください。また、この問題に関する提案をしてください。

問2. 他の参加者の話に質問・意見・感想を述べてください。

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