「記録」の先に…
昼休みが終わり、アリーナに緊張した面持ちで入ってくる5・6年生。
ずらりと並んだ先生を横目に、2学年約200人が整列します。
6年生の代表者による元気のよい掛け声の後、体育委員が前に出て体操を行います。
そう、今日は1年に1回のスポーツテスト。
1年間の身体能力の向上を測定し、身をもって実感できる日です。
反復横跳び、立ち幅跳び、握力、長座体前屈、上体起こし、ソフトボール投げなど様々な種目があり、クラスごとに自分たちで各場所を周っていきます。
チームプレイや集団行動が求められる運動会やスポーツ大会とは異なり、いわば自分との戦いともいえるこのスポーツテスト。
去年の自分を超えるという意味でも、記録はとても大事です。
中には1年間で記録が2倍になったという子も。
こうして数字で結果が出てくると、成長が実感できます。
でも、中には自分の記録以外のところに意味を見出していた子もいるようです。
今回、ほとんどの種目で測定以外の仕事を子どもたちが行いました。
ソフトボール投げでは、友人が投げたボールを返す仕事や、その返球を受け取る役目などを子どもたちが率先して引き受けてくれました。そんな中、自分の番が終わった子が、黙々と投げる人にボールを手渡しながら、クラスの友人が投げる姿をじっと見守っていました。
クラスメイトが投げる瞬間、思いがあふれて「いけ~!」と叫ぶ姿も。
今日行ったのは6種目。もしかしたら、すべてが自分の思い描いたようにはいかなかったかもしれません。
練習の方が記録がよかった~ということもあったことでしょう。しかし、自分の事のように友人を応援する姿や、クラスのために全速力でボールを拾いに行く姿は、たとえ自分の記録には残らなくとも、友人たちの記憶には残ることでしょう。
そして、その友人たちとチームを組んだ時、本当の意味でチームプレイができることでしょう。
今日1日で、運動会がますます楽しみになってきました。