習熟度別授業の様子(4年生 算数)
暑い昼下がり、教室をのぞくと、子どもたちが真剣な表情で分度器を手に、ノートと向き合っていました。
今日の算数は「角度」をテーマにした作図の学習です。
日出学園小学校では、算数科の目標として「問題の意図を正確に読み取り、答えを導き出す力をつける」ことを掲げています。
計算だけでなく、問題文をしっかりと読み解き、自分で考えを組み立てていく力を大切にしています。
4年生以上の算数では、習熟度別授業を取り入れています。
「嫌い」から「好き」へと導く算数科を目指しており、応用、標準1、標準2、基本クラスに分かれ、それぞれの子どもが自分に最適な環境で学べるようになっています。
ここには、上も下もありません。
自分自身の学び方を客観的に見つめ、最適な学びを選ぶ姿がそこにはあります。
中には、教員から発展的な内容を学ぶクラスへの変更を打診されても、今の自分に必要な学びを考えて、そのままのクラスで学びを深める選択をする児童もいます。
今日の作図の授業でも、
「どうすれば200度という角度を作図できるか」
「どんなアプローチがあるのか」
「三角形の作図は、次の条件だとどこから書き始めるのがいいか」
といった問いに対して、子どもたちは集中して考え込んでいました。
算数の問題も、国語の文章と同じように、「書かれていること」だけではなく、「書かれていないこと」も想像して読み取る力が必要です。
今日の作図では、角度という数値を読み取り、そこから形を思い描き、線を引き、形にしていく…。
言葉を読み取り、イメージをつくり、表現するという、まさに国語と通じる学びの場面が広がっていました。
習熟度別授業を通して、算数が「わからない教科」から「もっとやりたい教科」へと変わっていく姿が、今日もまた見られました。