Smile Again(6年生)
今日のアリーナ2では、6年生が合唱の練習をしていました。
曲は「Smile Again」です。
6年間の集大成として歌うこの曲には、こんな歌詞があります。
やさしい言葉なんて 役に立たないことがあるよね
自分だけで 闘わなくちゃいけないときがあるよね
つらいこと乗り越えて いつかみえてくるものがあるよ
そしたらあなたは 今よりきっとすてきになってる
入学したての頃、知っていることばの数が決して多くない6歳の子どもにとって、感情を伝えることは至難の業です。
楽しいとき、うれしいとき、感情という複雑で実体のないものを正確に表す単語は、学んで初めて使えるようになるもの。
しかしそれらの単語を知らなかったとしても、一つだけ、楽しさやうれしさを伝える手段があります。
それは笑顔。
決して意図して作り出されたものではない、屈託のない笑顔は、それを見る相手の表情すらも明るくする力があります。
学校という、初めての集団生活の場に飛び込んだ子どもたちにとって、コミュニケーションの第一歩は誰しもが笑顔だったはずです。
そんな子どもたちも、小学校生活を通して様々な言葉を学び、感情を伝える沢山の手段を得ました。
言語表現の授業では、「心が動いた瞬間」として、俳句づくりを通して最も印象に残っている瞬間を情緒的な文章で書き表しています。日出祭で飾られる作品たちの中には、友達との出会いのエピソードを詠ったものも。
そんな表現力を手に入れた子どもたちにとって、複雑な心境を伝え、受け取ることのできる「言葉」は心の支えとなってきたはずです。
友人からの感謝の言葉。親御さんからの励ましの言葉。先生からの期待の言葉。
しかし、その言葉も万能ではありません。
時にはすれ違いを起こし、悩みの種にもなり得ます。
12歳になった彼らには、6歳の時とは違う、より複雑に絡み合った悩みがあることでしょう。
しかし、そんな悩みを抱えた時こそ、原点に立ち返るときなのかもしれません。
放課後、屋上ではドッジボールをする6年生の姿がありました。
彼らの姿こそ、この歌詞の最後で歌っている姿なのかもしれません。
Smile Again Smile Again うつむかないで
Smile Again Smile Again 笑って見せて
Smile Again Smile Again どんなあなたも みんな好きだから
本番の合唱では、6年間苦楽を共にした仲間とともに、その思いを乗せた最高の笑顔を見せてくれることでしょう。
陰ながら応援しています。