異なる専門性が、それぞれの色で生徒を照らす。
「STEAM」とは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術(Arts)、数学(Mathematics)の頭文字からなる教育の考え方です。日出学園では、STEAM教育を推進する「STEAM科」を設置し、芸術科(音楽・美術・工芸)・技術科・家庭科・情報科・総合探究科の教員が所属しています。
STEAM科の各教科は、それぞれ異なる専門性と考え方を持っています。情報科・技術科では問題解決やものづくりを、音楽科・美術科では表現や芸術的な視点を大切にするなど、その教育内容は決して一様ではありません。日出学園では、これらを無理に一つの学びへと融合させるのではなく、それぞれの教科が高い専門性を持って独立していることを大切にしています。
光の三原色が、それぞれ異なる色でありながら、組み合わさることで多彩な色を生み出すように、各教科で得た異なる学びが生徒一人ひとりの中で混ざり合う。その結果、それぞれの生徒が自分だけの色で輝いていくことを、日出学園のSTEAM科は目指しています。
STEAM科の考え方については、「学園通信 日出」第38号の巻頭言でも詳しく紹介しています。
学園通信 第38号「学びの原色」を読む
音楽科 美術科・工芸科 技術科 家庭科 情報科 総合探究科
音楽科
音楽の歴史から、「既存の価値観に対する批判と超克」を読み解く。
【授業コマ】
(中学)1年生 週1.3時間(必修)、2年生 週1時間(必修)、3年生 週1時間(必修)
(高校)2年生 音楽Ⅰ 週2時間(必修)、3年生 音楽Ⅱ 週2時間(選択)、音楽A 週2時間(選択)
【授業内容・特徴】
芸術(文化)の歴史を読み解くと、そこには常に「既存の価値観に対する批判と超克」というダイナミズムが存在しています。数年前の音楽を演奏すると、生徒たちはすぐに「古い!」と反応します。まさにこれこそが「文化は否定されて発展する」という音楽史の基本原理そのものなのです。それまで絶対的だったクラシックの規則を「つまらない」と打破し、ジャズが生まれ、そのジャズが複雑になりすぎたからこそ「もっとシンプルに、衝動的に」とロックが生まれました。こうした歴史を学ぶことは、生徒にとっても既成概念に捉われない柔軟な思考を養う契機と考え、よくある「歌ってばっかり」の授業ではなく、曲の背景も学習していきます。
実技は中学生は学年ごとの合唱祭の練習や、アルトリコーダーを中心に扱います。高校では任意のメンバーと楽器で好きな曲を演奏する「グループ演奏」が人気です。
音楽を学ぶということは、単に楽しむことだけではなく「なぜ今、この時代に、この音が選択されたのか」という背景にある社会心理や構造を読み解くことでもあります。過去の常識を批判的に検証し、新たな価値を創造してきた音楽史は、激動の現代社会を生き抜く生徒たちにとって、大いなる道標となるはずです。本校の音楽科で、日常の音楽をより深い視点から見つめ直し、文化の本質をともに探求していきましょう。
【日出学園音楽科のココがすごい!】
- 音楽室の音響設備は5.1chを採用! シアターのように立体的に音を楽しめるので鑑賞もバッチリです。
- グランドピアノが2つ! 音楽室と音楽室前の廊下にあり、練習も捗ります。2つある個人パート練習室には電子ピアノがそれぞれあり、合唱のパート練習も各パートごとに部屋が割り当てられます。

グループ演奏会「クリスマスソング」(高校2年生) 
グループ演奏会「スーパーマリオブラザーズメドレー」(高校2年生)※後ろのテレビに映っているスライドも自作してくれました! 
グループ演奏会「ジブリメドレー」(高2年生)
美術科・工芸科
描く、つくる。その体験から、感受性と造形的な見方・考え方を育む。
【授業コマ】
美術科 中学1年 週1.3時間/中学2年・中学3年 週1時間/高校2年・高校3年 週2時間(選択)
工芸科 高校3年のみ(選択)
【授業内容・特徴】
〈中学美術〉
不透明水彩絵具と水性色鉛筆を併用し、絵画(スケッチ、風景画、人物画など)、デザイン(ポスター、図案など)を学習し、また彫刻刀を使って工芸(ペン皿など)などの制作を行います。美術の様々なジャンルでの制作を通して、生活に役立つ技術、感受性、造形的な見方、考え方を育みます。
〈高校美術〉
高校ではアクリル絵具を主に使用。高校2年では、アクリル絵具で油絵的厚塗り技法を習得すると共に、印象派やキュビスムの絵画について学びます。高校3年では、シュルレアリスムを学ぶと同時に、自分の夢やイメージを元に、幻想的絵画に挑戦します。また年間を通して、美術系大学入試で必須となるデッサンも学んでいきます。
〈工芸〉
1学期は木工芸でお皿、2学期は陶芸でカップを作ります。
【日出学園美術科のココがすごい!】
〈中学校〉
- 授業が楽しい。 より多くの生徒に、楽しく、尚且つ達成感を味わってもらえるような授業を目指しています。
- 温水の出る流し台を完備。
- 自然光に恵まれた美術室。 下総の大地や、晴れた日には遠く筑波山も望める窓際の景色と、その大きな窓からは安定したノースライトの穏やかな光が差し込みます。

〈高等学校〉
- 創作の楽しさと厳しさ、また完成した時の喜びを味わうことができます。
- 美術系進学希望生徒への指導・サポート。 少ない授業コマ数ながら、それを補う適切な指導とサポートを行っています。

2025年度 東京藝術大学絵画科日本画専攻合格 M.Fujisiroさんの高校2年次の作品 
2021年度 多摩美術大学工芸学科 合格 W.Naritaさんの中学2年次の作品(一部) 
高校の授業風景(石膏デッサン) 
工芸科 カップ&ソーサー 2025年度作 左:H.Fukuda 右:R.Kawachi
技術科
ものづくりを通して、「技術」を受け継ぎ、課題を解決する。
【授業コマ】
〈中学校〉1年 週1時間/2年 週1時間/3年 週0.5時間(隔週)
【授業内容・特徴】
〈中学1年〉 CDアタッシュケースの製作
〈中学2年〉 露地栽培、エネルギー変換の技術の製作実習
〈中学3年〉 micro:bitを用いた課題解決
【日出学園技術科のココがすごい!】
- 少人数指導。 中学1年生は、学級を技術科と家庭科に分けて少人数指導で学習します。
- 3年間を通して、段階的にものづくりを学びます。 中学1・2年生では、設計図のある製作物に取り組みます。みんなが一様に一定のものづくりを行うことで、受け継がれてきた「技術」を体験するとともに、ものづくりが苦手な生徒でも、互いに助け合いながら製作を行うことができます。3年生では、micro:bitを用いて世の中の仕組みを再現したり、今までの経験を元に課題を解決するものづくりを行います。
- 実演を交えた授業。 技術室での学習では、プロジェクタを利用した一様な説明に加え、教員による実演も行います。3年間を通して、ものづくりの楽しみを体験できます。

収穫したさつまいも 
板材創作木工 道具箱 
板材創作木工 ミニタンス風
家庭科
生活を見つめ、より豊かに生きるための問題解決力を身につける。
【授業コマ】
〈中学校〉1年生 週2時間(必修)/2年生 週1時間(必修)/3年生 隔週1時間(必修)
〈高等学校〉2年生 週2時間(必修)
【授業内容・特徴】
家庭科は、生活に身近な有用性の高い教科です。自立・共生・貢献を目指して、家庭生活・食生活、衣生活、保育、住生活、消費行動など、様々な側面から生活を観察し、問題解決を身につけることを目標にしています。
これからの時代をどう生き抜くかを考え、より豊かに日常生活を過ごせるか、今まで学んだことを実践できるように導きます。また、生徒一人ひとりの可能性に気づかせ、「明日への未来」へと羽ばたけるように力添えをしていきます。
【日出学園家庭科のココがすごい!】
- 中学校では生活の基礎を学び、高校では発展・応用へ。 中学校で学んだ内容を、高等学校ではより実践的な学びへとつなげていきます。
- 実生活につながる調理実習。 高校の調理実習では、魚を一尾、出刃包丁を使って捌き方を学ぶこともあります。

*自家製スポーツドリンク作り 
*中学生の被服実習でBOXティッシュカバーを作ります! 
*高校生の被服実習でマスクケースを作ります!
情報科
「情報の扱い方」を考え、コンピュータとの比較から「ヒトとは何か」を問い直す。
【授業コマ】
(高校生)高1 週2時間(必修)、高2 週2時間(選択)、高3 週2~4時間(選択)
【授業内容・特徴】
インターネットの発展により、誰もがスマホを所有し、SNSで情報を発信する時代が到来しました。情報技術は日進月歩で進化しており、このような時代を生き抜くためには、「知識」以上に「姿勢」の養成が重要です。多くの発問や課題の制作を通して、全ての生徒が「情報の扱い方」をじっくりと考えることのできる時間を目指しています。また、「人工知能」や「IoT」、「ビッグデータ」といった技術はあくまで表層であり、社会そのものが大きく変化する中で、情報科学の知見を深めながら、今一度「ヒトとは何か」をコンピュータとの比較の中で問い直すことで、全ての生徒にとって今後の自己の生き方の指針となるようカリキュラムを設計しています。
【日出学園情報科のココがすごい!】
- 必修は2単位の普通教科「情報」ですが、日出学園では卒業までに最大で8単位、情報関連の授業を学ぶことができます。
- 授業内で完成させた作品は各種コンクールやコンテストに応募し、過去には多くの生徒が入賞しています。
授業内容やカリキュラム、生徒の作品・実践など、日出学園情報科について詳しくは特設ページで紹介しています。
日出学園情報科の特設ページを見る

デスクトップPC42台が並ぶメディアルーム 
micro:bitによるプログラミング実習 
3Dプリンタ造形実習 
ガチャの確率シミュレーション(テキストコーディング)
総合探究科
興味・関心から問いを立て、自分なりの答えを探していく。
【授業コマ】
(中学)1年 週1時間(必修)、2年 週1時間(必修)、3年 週1時間(必修)
(高校)1年 週1時間(必修)、2年 週1時間(必修)、週2時間(選択)
【授業内容・特徴】
探究とは、自らが日常生活で得た興味関心から問いを立て、その問いに対し自分なりの答えを探していく活動のことです。探究科の授業では、各教科で学んだ知識・技能・得た興味を活用し、他者とのコミュニケーションを通しながら、問いについてとことん向き合います。
中学では、図書館やインターネットの情報源を使って、探究の基礎となる「調べる技術」を学びます。また、「そもそも自分が何に対して興味を持っているのか?」を知るための自己との対話、他者への発信を通して、「自分の意見を伝え、相手の意見を聞く」力を身につけます。高校では、中学での内容に加え、それまでの他教科の授業で得た興味・知識・技能を生かし、身近な学校生活の中の問いから、将来に結びつく問いまで、個人やグループで深く取り組みます。
【日出学園探究科のココがすごい!】
- 最大5年間、自分の興味関心にとことん取り組めます。 中学1年から高校2年まで、継続して探究学習に取り組むことができます。
- 35,000冊の蔵書とICT設備を揃えたメディアセンター。 蔵書にない資料は購入・取り寄せをし、生徒の幅広い興味関心と探究学習と共に図書館の書架が育っています。
- 相互評価と他者との対話を重視。 授業内の多くで相互評価や他者との対話を取り入れています。他者との価値観や意見の違いを知ることが、探究学習をさらに深めます。

テーマについて様々な情報源から調べ、1枚のポスターにまとめる基礎スキル演習 
授業内の制作物をグループで評価項目に合わせて相互評価した後、 クラスで展覧会形式の発表会を実施。 
授業内ビブリオバトル 
本を使って調べたことを、プリントやノートにまとめている様子。 気になる本を探しに授業中フラッと本棚へ出歩くことも。 
本を使って個人探究のテーマについて予備調査。 
授業内の制作物をグループで評価項目に合わせて相互評価した後、 クラスで展覧会形式の発表会を実施。