ひのトピ!BLOG

イベント

6年生 卒業記念授業

毎年この時期になると、外部講師をお招きして6年生に卒業記念授業をして頂いています。

1回目は、日出学園幼稚園前園長の乗先生に絵本の読み聞かせして頂きました。

2回目の今日は、広島市での原子爆弾投下によって、被爆を経験された方からのお話を聞かせて頂きました。

「あの日、あの時、そして今」

1945年8月6日午前8:15、 広島県広島市に「エノラ・ゲイ(機体)」に搭載された「リトル・ボーイ(原子爆弾)」が投下され、地上600mの上空で爆発。その直後、きのこ雲が広がり広島の街は火の海と化しました。
それは、皆さんご存じの話だと思います。

この日この場所に、当時7歳の講師の方(Kさん)が、まさにいらっしゃいました。

爆心地から350m程の国民学校に通われていたKさん。自宅は爆心地から400mの所にあったそうです。
Kさんはなぜ生きていられたのか。

原爆が投下される数日前、3.5㎞程離れた場所へ引越しており、新しい国民学校へ登校していたそうです。
原爆が投下されると、目もくらむ閃光を放ち直後に爆風が起き、Kさんも窓ガラスの破片が左半身いたるところに刺さっていたそうです。
父の背中に背負われ、自宅への帰路でみたものは、思い返すだけで胸が苦しくなるような悲惨な状態です。
ここでは割愛しますが、子ども達へはリアルに伝えてくださいました。

子ども達は、Kさんの思いを1つ1つ受け取るように一生懸命にメモを取っていました。

戦争のせいで大切な人達を亡くしてしまったこと。

助けたい一心で懸命に看病したけれど、亡くなってしまったこと。

亡くなってしまった人のように、自分も死んでしまうのではないか。と恐怖に襲われた日々のこと。

「被爆者」という差別を受けたこと。

命を授かっても、障害がある。産まれてもすぐ亡くなると言われ不安だったこと。

病気一つしてこなかった娘さんを数年前に亡くしたこと。
話を聞きながら涙する児童もいました。

Kさんがくり返しおっしゃっていたのは、「このことを忘れないでほしい」「今できることは何か」「身近な人に伝えてほしい」という事でした。

子ども達と共に、自分たちに何ができるのかを考える時間でした。
大人の私たちにとっても貴重な経験となりました。